紙地図、売り上げ20分の1に スマホ猛威、取次も倒産 登山者も今は…

国土地理院が発行する紙地図の販売数が低迷している。販売を受託している日本地図センターによると、2016年度の売り上げは約47万枚で、記録のある1946年度以降で最少。
最盛期だった81年度の約910万枚と比べると約20分の1だ。紙地図は生き残ることができるのか。

5月の連休中、長野県の北アルプスは大勢の登山者でにぎわっていた。しかし、上高地から涸沢(からさわ)まで約7時間をかけて歩いても、紙地図を見ていた登山者は民間の登山用地図「山と高原地図」を使っていた2人だけ。
北穂高岳(3106メートル)に登っても、やはり地図を広げている登山者は一人もいなかった。

かつて、地理院の紙地図は登山者にとって必携だった。しかし、大学の山岳部やワンダーフォーゲル部など組織化された登山者は減っており、複数で紙地図を見る場面は珍しくなっている。
さらに、スマートフォンの普及が紙地図の減少に追い打ちをかける。世界中の地図が見られ、GPS(全地球測位システム)機能で現在地も分かるためだ。

紙地図の売り上げは、世相も反映してきた。バブル経済のころは不動産需要からか、埼玉県の「浦和」や東京都の「八王子」など首都圏が上位を独占。
阪神淡路大震災が起きた後の95年度は「神戸首部」がトップとなった。ただ、やはり山岳関連の人気が高く、北アルプスの「穂高岳」が1位の年が多い。

昨年度もそうだったが、販売数は1921枚で、前年度の3353枚から4割減った。

流通面の問題も深刻だ。今年2月には、地図の大手取次業者だった日本地図共販が倒産。これを機に紙地図の扱いをやめる書店も出ている。
地理院の主な紙地図は、縦46センチ横58センチの大判のため、広いスペースを必要とすることも、書店が敬遠する要因の一つという。

道路地図や市街地図など民間の…※続く 残り:838文字/全文:1581文字

休憩中に地図を広げて目的地までのルートを確かめる登山者。今では珍しい光景になっている

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国土地理院の紙地図の販売数

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配信 2017年6月10日07時50分
朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASK587DH9K58UOOB012.html?iref=comtop_8_01

地球儀とかもヤバいでしょ
地図はロマン
紙地図持ってると共謀罪でテロリスト認定されるかもしれないしな